ゴルファーの股関節内旋可動域制限に伴う腰・骨盤の運動学的特徴について
― プロゴルファー30名のデータから見える事実 ―
ゴルファーにとって腰の不調は大きな課題です。
PRIISM GOLFでは「一生ゴルフを楽しめる身体づくり」を掲げ、スイングの再現性と身体の安全性を両立させることを重視しています。
今回は、韓国プロゴルフ協会(KPGA)に所属するプロゴルファー30名を対象とした研究をもとに、「股関節の可動域」と「腰椎・骨盤の動き」の関係についてご紹介します。
研究の概要
- 対象:男性プロゴルファー30名(平均年齢 約30歳)
- グループ分け:
- LHIM群(股関節内旋が硬い群):内旋20度未満
- NHIM群(股関節内旋が柔らかい群):内旋30度以上
- 測定:三次元動作解析装置を用いてスイング中の関節角度を記録し、比較分析を実施
主な結果と考察
スイング中、特にダウンスイングからフォロースルー、フィニッシュにかけて
股関節内旋が制限されているLHIM群では、腰椎の回旋が大きくなる傾向が見られました。
本来、腰椎は回旋に特化した構造ではないため、過度な回旋は物理的ストレスとなり、腰痛のリスクを高める可能性があります。
つまり、股関節の可動域制限は、腰部への代償運動を引き起こす要因となるのです。
PRIISM GOLFのアプローチ
重要なのは、単に「股関節の可動域を増やせば良い」という短絡的な考えではなく、
身体の個性を理解し、その特性に応じた動き方・スイング設計を行うことです。
例えば、つま先の向きを調整する、足の動きで可動域を補うといった工夫も、ゴルファーによっては有効です。
本研究で示された知見は、PRIISM Golfが実施するアセスメント(ヒップワイパー、下半身ディソシエーション等)と密接に関係しており、
それぞれの身体に適したスイングと、怪我を予防するアプローチを可能にします。

